横浜トリエンナーレ YOKOHAMA TRIENNALE

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「第8回横浜トリエンナーレ」デザインについて

横浜トリエンナーレ組織委員会では、第8回横浜トリエンナーレのデザイナーを岡﨑真理子に決定しました。
岡﨑の発案により、タイポグラフィーに用いられている文字は、横浜市民の方々や市内の大学生など約200人の協力を得て集めた手書きの文字を取り入れて作成されました。
 

 


デザインについて

[文字]
第8回横浜トリエンナーレのテーマである「野草」の精神をロゴやタイポグラフィーで表現するにあたり、コンセプトの手がかりを求めて、文字のかたちの歴史を自分なりに勉強するところから始めた。
その中で、中央集権的な存在から支給される標準化された文字のかたちと、そういった規範から逸脱して(あるいはそもそも規範を超越したところで)自然発生的に生まれた、喉や腕の延長線上にあるような身体性を持った文字のかたち、という二つのパラレルな流れがあるように感じた。

規範と逸脱。
「無秩序で抑えがたい、反抗的で自己中心的、いつでもひとりで闘う覚悟のある生命力の象徴」である野草は、明らかに後者だ。
そこで、後者的な文字が前者的な文字にぶつかってそれを凌駕していくようなものを作れないかと考えた。

大国の大企業が全世界的スタンダードとして制作した書体を、横浜市民をはじめとした多様な個人による手書き文字をバリアブルに混ぜ合わせることによって徐々に崩し、生き生きとした様相に変化させていく。
その変化の過程を、モーションロゴと、その動きの一瞬を捉えた静止ロゴの形で表現した。

[背景の色]
魯迅の著作の中で「野草」は、朽ちて土となりそこにあらたな命を宿す生命の絶え間ない循環の喩えでもあり、冬の寒さの中で春をじっと待つ強さの象徴でもある。死と生、絶望と希望、暗闇と光明、それらは単純な二項対立として存在するのではなく、グラデーショナルに混ざり合いながら循環していく状態のいち過程であるという世界観がそこにはある。
第8回横浜トリエンナーレのキーカラーには、夜の暗闇が徐々に明るくなっていく時刻の色を選んだ。
それは同時に、死が生に、絶望が希望に、暗闇が光明に、移り変わる変化の過程を表現している。

岡﨑真理子

 


岡﨑真理子
1984年生まれ、東京都出身。慶應義塾大学SFCで建築を学んだのち、アムステルダムのヘリット・リートフェルト・アカデミーでグラフィックデザインを学ぶ。帰国後neucitora、village®での実務経験を経て2018年よりフリー、2022年REFLECTA, Inc. 設立。
現代美術やパフォーミングアーツ、建築、ファッション等の文化領域に深くコミットし、観察とコンセプチュアルな思考に基づいた、編集的/構造的なデザインを探求している。
Webサイト:https://reflecta.jp/
Instagram:@reflecta.jp

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