「アートとコミュニティ」2回目報告レポート 
2010年07月20日

北仲スクール・NPO法人黄金町エリアマネジメントセンター主催
横浜トリエンナーレ・サポーター事務局共催

「アートとコミュニティ」第2回目講義レポート

 7月9日金曜日、加藤種男さんを講師にお招きしての、
連続講座「アートとコミュニティ」2回目が開催されました。
突然の豪雨にも関わらず、会場である横浜アーバンラボには
学生・一般社会人・サポーターの方々など30数名の聴講者が足を運び
約2時間半の講義を、質問も交えながら熱心に聴講されていました。

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加藤さんが事務局長を務める財団法人アサヒビール芸術文化財団では、
今年で9年目を迎えるアサヒ・アート・フェスティバル(以下、AAF)の開催や
アートを通じてのまちづくりを促進する
全国のNPOネットワークの形成などを積極的に行い、
芸術活動への市民参画や地域の創造活動の発展を行っています。


 今回の講義では、「アーティストと市民の関係」を基軸に、
アーティストが市民と共に地域で芸術活動をすることを通じて、
どのような社会形成につなげていくのか、といったマクロの視点での
将来的なビジョンについてお話頂きました。


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また、アーティストが先導して行う市民参加型の
アートプロジェクトでは、アーティスト個人の優れた感性やアイデアが
とても重要であるとし、
AAFの参加アーティストの例を出して説明をされました。


例えば、2009年「すみだ川のおもしろい」展に参加した
アーティスト集団「wah」の場合は、
「隅田川でこんなことが出来たらおもしろい」というアイデアを
市民から募集し、その一部を実現する手法をとります。


コミュニティアートとして彼らが優れている点は、
「通常アーティストは自分のやりたいアイデアを
住民の人々と一緒に実現する事が多いが、
彼らの場合はアイデアを他のひとに出してもらって、
それを実現する事にある。」とし、
「隅田川を流れる船の上でゴルフをする」「船がお風呂になっている」などの
例を用いて説明されました。


講義終了後は鈴木准教授(横浜市立大学)と
山野事務局長(黄金町エリアマネジメントセンター)も交えて、
加藤さんの講義を踏まえてのディスカッションが展開されました。


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最後に、聴講者から集まった質問に3者が各々の視点から回答し、
今回の講義は終了となりました。