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2011.11.6

【閉幕に寄せて-ご挨拶:横浜市長 林文子、総合ディレクター 逢坂恵理子】




ヨコハマトリエンナーレ2011の閉幕を迎えて

横浜美術館の屋上で、夏の夜空に輝き始めた「OUR MAGIC HOUR」の文字は、魔法が解けたかのように姿を消し、今はそこに秋の美しい夕暮れが広がっています。

ヨコハマトリエンナーレ2011は、83日間の会期を経て、11月6日に閉幕を迎えました。実に30万人を超えるお客様にご来場いただき、大盛況のうちに会期を終えることができました。多くの方々に世界の現代アートの粋に触れていただき、国内外の皆さんに新たな発見と感動を呼び起こす機会になったものと確信しています。

東日本大震災からの復興の機運が高まる中で開催したヨコハマトリエンナーレ2011は、アートの力で元気な日本を国内外に示すことも一つの目標としておりました。本当に多くの皆様にご来場いただき、元気な日本、活気ある横浜を実感していただけたと、手ごたえを感じています。

快く出品してくださった作家・ギャラリー他の方々を始め、ご支援・ご協力いただいた関係機関、企業、団体・個人、そしてサポーターの皆様、また、まちにひろがるトリエンナーレの実現に貢献くださった特別連携プログラム、連携プログラム、そしてOPEN YOKOHAMA 2011の関係者の皆様に、心よりお礼申し上げます。

また、困難な状況の中、ヨコハマトリエンナーレ2011の開催に全力を傾注してくださった逢坂総合ディレクターと三木アーティスティック・ディレクターのお二人に、深く敬意と感謝を送りたいと思います。
3年後の横浜トリエンナーレにご期待ください。

横浜トリエンナーレ組織委員会会長
横浜市長
林 文子

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閉幕に寄せて-ご挨拶

8月6日から開幕したヨコハマトリエンナーレ2011は、11月6日で、成功裏に終了いたしました。今回は10ヶ月という短い準備期間、3月の大震災、節電対策など予期せぬハードルを越えながらの実施で、難題も多く、思い通り実現できないことも多々ありましたが、お陰さまで予想をはるかに超える大勢の方々にご来場いただき、無事最終日を迎えることができたことを感謝いたします。

横浜トリエンナーレは4回目を迎えた今回から横浜美術館が初めて主会場のひとつになったことにより、
横浜トリエンナーレへの回路がより開かれたのではないか、と実感しております。
7月の炎天下、横浜美術館前でウーゴ・ロンディノーネの彫像、12体の設置作業が始まるや否や、道行く多くの方々が足をとめ、携帯電話での撮影に興じはじめました。このように、屋外に設置された作品は、子供から大人まで幅広い層の方々に、ヨコハマトリエンナーレ2011への興味を喚起する役目を果たしたといえるでしょう。そして、横浜美術館ならびに日本郵船海岸通倉庫(BankART Studio NYK)などでの、77組/79名による様々な展示によって、現代美術が内包する柔軟な視点や多様な表現の魅力を多くの方々に実感していただけたのではないかと思います。

「OUR MAGIC HOUR―世界はどこまで知ることができるか?」という問いかけは、東日本大震災の後、より現実味を帯びてきたといっても過言ではないでしょう。私たちを取り巻く世界の在り様は、安易な解釈や理解を超えています。そのような現実をうけとめながら、私たちは、硬直したものの見方をほぐし、異なる価値観を知り、共存することが求められています。
複雑な状況のもとでもより良き生に向かうために、ヨコハマトリエンナーレ2011が、今までとは異なる視点への扉を開ける機会となったことを願っています。

最後に、ヨコハマトリエンナーレ2011の実現のために、ご参加いただいたアーティストの皆様、ご出品くださった所蔵家や美術館、ギャラリーの皆様、そしてご協力やご支援をいただいた企業ならびに組織、個人の皆様に心より御礼申し上げます。

ヨコハマトリエンナーレ2011
総合ディレクター
逢坂 恵理子

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