Yokohama Triennale 2001







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中村信夫



Q:中村さんは1986年の著書『少年アート』、CCA北九州のディレクターと、独自の活動をされてきましたが、『少年アート』はどんな本だったのでしょうか?

A:大学を中退してロンドンに行き、そのまま10年半、帰国したときは日本の事情を何も知らなかったんですが、82年に国際交流基金主催の「行為と創造」展のキュレーターを務めて以来、日本国内で展覧会を組織するようになりました。日本で、ヨーロッパの美術界とのギャップを感じていたときに、美術の本を出さないかという話をいただいた。そこで、自分の体験やいろいろなアーティストと実際に会って話をしたときのことを、評論ではなく読みやすくわかりやすい本にまとめようと思いました。


Q:『少年アート』へは、特に若い読者から大きな反響があったわけですが、そのことがCCA北九州を設立するベースになったのでしょうか?

A:そうですね。それだけ若い人に反響があるということは、今まで日本の美術界に欠けているものがあった、もっと情報がオープンで自由に対話のできる場所が必要だと思いました。小さな組織ですが、海外のアーティストやキュレーターたちも賛同して協力してくれます。


Q:横浜トリエンナーレをどんな展覧会にしたいとお考えですか?

A:まず、日本では現代美術の展覧会はまだまだ少ない。最初の大きな国際展ですから、オーソドックスなものをきちっとやるほうがよいと思います。 アートという領域がある程度確立されてきたように思われているけれど、たとえば科学、建築、デザイン、といったほかの領域にもクリエイティブな人がいるわけですよ。そういったいろいろな分野の人たちとアーティストを一緒に並べてみて、クリエイティビティととは何か、もう一度見直してみたいと考えています。そこから新しい方向が見出せるのではないかと期待しています。
「Future for Today:今のための未来」についてのメタローグ、対話というコンセプトを盛り込んでいます。精神的な対話から何か新しいものが生まれてくる、それが重要です。普通は、未来のために今があるという考え方をすると思いますが、アーティストと話していると、今を考えて作品をつくっているようで、論理的ではないけれど実はそれが未来のことだったりすることがよくあります。だから、科学者がアーティストに興味を持つのだと思いますよ。アーティストと一緒に、未来を使って、今を見よう。それが、僕がこの展覧会で実現したいことです。


Q:横浜の印象や魅力は?

A:何人かアーティストが会場の下見に来ましたが、日本の新しい建物もおもしろいと言いますね。横浜といえばファッショナブルなイメージがあるところだし、港もあるし、楽しいですよ。


Q:アーティスティック・ディレクターが4人いらっしゃいますが、それぞれの役割分担はあるのですか?

A:役割分担というよりは、同じ世代の日本人男性が4人集まっているので、それぞれの違う考え方を出し、個性を出していくようにしたいと思います。


Q:このトリエンナーレで、一番楽しみにされていることは?

A:アーティストが来てくれること。オープニングには海外の美術関係者、キュレーターもたくさん来るでしょう。今まで日本でそういうことはなかった。規模が大きくなればそれだけ苦労もありますが、自分たちでこういう展覧会をつくるのはすばらしいことだと思う。自分の国でやることの意味、それは特に若い人たちに影響を与えると思うんです。 ぜひ、会場に足を運んで自分の目で作品を見てほしい。若い美術関係者やアーティストには、世界各地から来たアーティストたちが働いている雰囲気も知ってほしいですね。