アメリカン・インディアン運動の活動家としても知られているダーハムは、西洋美術史の要素とアメリカン・インディアンの図像とを組み合わせ、政治的、経済的抑圧が絶えない歴史という文脈のなかで、植民地化を辛辣に批判。彼の作品は、修正された歴史記述やフィクションが構成する相互に絡み合った物語を内臓し、それが風刺文学や神話のような調子を帯びている。彼は、言語と視覚が複雑に入り組んだその一連の作品を通じて種々の支配的力に対する認識の変換を試みる。92年ドクメンタIX,99年ヴェネチア・ビエンナーレ等に参加。